日本名詩選1 [明治 大正篇] 西原大輔 笠間書院。
好きな詩はなんですか?
なんて聞かれることは、まずないだろうけど、
もし聞かれたら、この詩をあげます。
地平線
かの女の白い腕が
私の地平線のすべてでした。
マックス・ジャコブ作
堀口大学訳
たったの2行だけど、
ここまで、僕自身の感情を揺さぶった文字はありませんでした。
初めて、好きになって付き合った大好きな人と、別れた直後にみつけた詩だから、
甘美な初恋の思い出と同時に、
当たり前にあったはずの地平線を失ってしまったような焦燥と、
また、地平線はまたいつかきっと見つかる、という安心を与えてくれました。
詩や俳句を鑑賞すること自体が好きというわけではないし、
まして、作者の意図を、文字から読み取るのは、結構難しいのですが、
こういう、解説がついている本だととてもわかりやすいです。
パラパラめくって、好きな部分だけ読むことができるのも魅力的です。
仕事で異動の内示を受けて、どうすればいいかわからない今日この頃。
Life goes on.
おしまい。