ひとつだけでは、多すぎる。

とあるゲイの備忘録。35歳。鹿児島在住。

日本名詩選1 [明治 大正篇] 西原大輔 笠間書院。

好きな詩はなんですか?
なんて聞かれることは、まずないだろうけど、
もし聞かれたら、この詩をあげます。

 

地平線

 

かの女の白い腕が

私の地平線のすべてでした。

 

マックス・ジャコブ作

堀口大学

 

たったの2行だけど、
ここまで、僕自身の感情を揺さぶった文字はありませんでした。

初めて、好きになって付き合った大好きな人と、別れた直後にみつけた詩だから、
甘美な初恋の思い出と同時に、

当たり前にあったはずの地平線を失ってしまったような焦燥と、

また、地平線はまたいつかきっと見つかる、という安心を与えてくれました。

詩や俳句を鑑賞すること自体が好きというわけではないし、
まして、作者の意図を、文字から読み取るのは、結構難しいのですが、
こういう、解説がついている本だととてもわかりやすいです。

パラパラめくって、好きな部分だけ読むことができるのも魅力的です。

仕事で異動の内示を受けて、どうすればいいかわからない今日この頃。

Life goes on.

 

 

日本名詩選1[明治・大正篇]

日本名詩選1[明治・大正篇]

 

 おしまい。